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論文

$$delta^{13}$$C and $$delta^{15}$$N values of sediment-trap particles in the Japan and Yamato Basins and comparison with the core-top values in the East/Japan Sea

Khim, B.-K.*; 乙坂 重嘉; Park, K.-A.*; 乗木 新一郎*

Ocean Science Journal, 53(1), p.17 - 29, 2018/03

 被引用回数:5 パーセンタイル:26.64(Marine & Freshwater Biology)

日本海の4観測点におけるセジメントトラップ実験によって得られた沈降粒子中の炭素及び窒素安定同位体比($$delta$$$$^{13}$$C、$$delta$$$$^{15}$$N)の分布をまとめた。沈降粒子中の$$delta$$$$^{13}$$Cと$$delta$$$$^{15}$$N値は明瞭な季節変化を示し、その変化は、海洋表層でのクロロフィルa濃度や生物粒子の沈降量の変化とよく一致した。特に、植物プランクトンが増殖する時期には、沈降粒子中の$$delta$$$$^{15}$$Nの同位体分別効果が顕著で、海洋表層でのケイ藻による窒素取り込みの度合いを示すものと考えられた。沈降粒子中の$$delta$$$$^{13}$$Cと$$delta$$$$^{15}$$N値は、いずれも表層堆積物中の値に比べてわずかに低い値を示しており、堆積物中での有機物成分(脂質等)の一部が分解されたものと推測された。本研究の結果は、海洋表層での現象と、海底に記録された同位体情報をつなぐうえで貴重な情報となる。

論文

福島原発事故由来の放射性物質が付着した海底堆積物の再懸濁と水平輸送過程

本多 牧生*; 乙坂 重嘉

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 58(4), p.225 - 228, 2016/04

2015年8月に公表された、福島第一原子力発電所の南東沖115kmにおけるセジメントトラップ実験結果に関する論文(Buesseler et al., 2015)の内容を中心として、福島沖合海底への放射性セシウムの沈降移動や、沿岸-沖合間の水平輸送機構について解説する。時系列セジメントトラップで観測した粒子態放射性セシウム沈降量は、海底から再懸濁したとみられる鉱物粒子の移動量とともに顕著に変化した。このことから、沈降粒子中の放射性セシウムは、海洋表層から鉛直的に沈降したものに加え、海底付近を沖合に向かって移動したものを多く含むことがわかった。特に、2013年秋季に観測された放射性セシウムの粒子束の増加は、福島沖を複数の台風が通過したことが原因であると推定された。ただし、海底における放射性セシウムの沈着量と、沖合海底への輸送量を比較した結果、沿岸域の海底に沈着した放射性セシウムの大部分は沿岸域に留まっており、沖合に移動する割合は年に1$$sim$$2%程度であると見積もられた。

論文

Tracking the fate of particle associated Fukushima Daiichi cesium in the ocean off Japan

Buesseler, K. O.*; German, C. R.*; 本多 牧生*; 乙坂 重嘉; Black, E. E.*; 川上 創*; Manganini, S. M.*; Pike, S.*

Environmental Science & Technology, 49(16), p.9807 - 9816, 2015/08

 被引用回数:22 パーセンタイル:55.54(Engineering, Environmental)

福島第一原子力発電所の115km南東の沖合の定点において、水深500m(上層)と1000m(下層)の2層にセジメントトラップを設置し、3年間にわたって沈降粒子を採取した。採取した沈降粒子は主に鉱物で構成されており、沈降粒子の多くは定点周辺の陸棚域の海底を起源としていると推測された。沈降粒子中の$$^{137}$$Cs/$$^{210}$$Pb比を福島周辺海域の堆積物の値と比較した結果、沈降粒子は水深120m以浅の陸棚上部と500m以深の陸棚斜面の2種類の堆積物で構成していることがわかった。本研究で観測した沈降粒子による放射性Csの輸送量は、同原子力発電所の100km東で観測した先行研究での値に比べて一桁高かった。この観測点による違いは、放射性Csを沈着した陸棚堆積物が、南東向きの底層流によって沖合へと運ばれたためと推測された。ただし、この陸棚-沖合間の放射性Csの水平輸送量は、陸棚上の堆積物中に存在する放射性Csのごく一部であることから、この過程が福島第一原子力発電所周辺の海底における放射性Csの蓄積量を急速に減少させる能力は低いと考えられる。

論文

Relationship between composition of settling particles and organic carbon flux in the western North Pacific and the Japan Sea

乙坂 重嘉; 乗木 新一郎*

Journal of Oceanography, 61(1), p.25 - 40, 2005/01

 被引用回数:28 パーセンタイル:50.74(Oceanography)

沈降粒子は、粒子状有機炭素の海洋表層から深層への鉛直輸送に重要な役割を果たしている。沈降粒子の主要成分は、生物起源ケイ酸塩(opal),炭酸カルシウム,有機物及び鉱物である。本研究では、日本海を含む西部北太平洋における時系列セジメントトラップ実験結果から、各主要成分の沈降に伴う有機炭素の輸送フラックスを見積もり、世界中の各海域と比較した。日本海を含む西部北太平洋の水深1kmにおける平均の有機炭素粒子束は、13.5mg/m$$^{2}$$/dayであった。この量は、東部北太平洋(7.4),中央太平洋(1.1),赤道太平洋(4.2),南大洋(5.8),東部北大西洋(1.8)に比べて大きかった。西部北太平洋では、Opalが主要な生物起源成分で、西部北太平洋外洋域における有機炭素粒子束のうち、55%はOpal粒子によって鉛直的輸送されていた。Opal粒子は、ベーリング海や南大洋でも、沈降粒子の主要成分として知られているが、これらの海域に比べて、opal粒子に起因する有機炭素粒子束は、西部北太平洋の方が大きかった。西部北太平洋の海洋表層におけるopalの生産は、生物ポンプを効率化させるばかりでなく、深層への有機炭素の蓄積効率が高いことが明らかになった。

論文

Fluxes and balance of $$^{210}$$Pb in the northwestern Japan Sea

乙坂 重嘉; 馬場 正美*; 外川 織彦; Karasev, E. V.*

Pacific Oceanography, 1(2), p.149 - 157, 2003/12

北西部日本海の測点MSで、セジメントトラップ実験による沈降粒子の捕集と海底堆積物の採取を行い、粒子中の鉛-210と粒子の主成分(生物起源ケイ酸塩,生物起源炭酸カルシウム,有機物及びアルミニウム)を測定した。海水柱内における鉛-210の収支から、測点MSにおける鉛-210の循環は、(1)沈降粒子による除去と鉛直輸送,(2)深層での粒子の分解,(3)底層海流による水平輸送という3つの機構によって支配されていると見積もられた。鉛-210粒子束はAl粒子束とよい相関を示したが、生物起源成分の粒子束との関係は弱かった。この結果から、測点MSにおいて、鉛-210の海水からの除去は、陸起源粒子の沈降によって起こっていることが示された。水深3km層における鉛-210粒子束は、冬季から春季にかけて大きかった。この時期の鉛-210粒子束の増加は、西部日本海の沿岸域における冬季の鉛直混合によって、鉛-210に富んだ海水が測点MSの底層へ流入したことが原因であると考えられる。測点MSの深層における鉛-210粒子束の季節変動は、西部日本海における深層水形成のインジケータとして有効であることが示唆された。

口頭

福島沖半外洋域に水平輸送される東京電力福島第一原子力発電所事故由来の粒状態放射性セシウム

Buesseler, K. O.*; German, C. R.*; 本多 牧生*; 乙坂 重嘉; Black, E. E.*; 川上 創*; Manganini, S. M.*; Pike, S.*

no journal, , 

2011年7月から2014年6月までの約3年間、福島第一原子力発電所の南東沖115kmの地点(海底水深1300m)の500m層と1000m層に時系列式セジメントトラップを設置して沈降粒子を捕集し、捕集粒子中の放射性セシウム($$^{134}$$Csおよび$$^{137}$$Cs)を測定した。観測された$$^{134}$$Csフラックスの季節変動が、海洋表層の生物活動の季節変動とは異なることや、捕集粒子の主要成分は鉱物起源物質であること等から、捕集された$$^{134}$$Csは、海洋表層から鉛直的に沈降したものに加え、底層を水平的に移動したものを多く含むと推測された。捕集粒子の$$^{137}$$Csと鉛-210の比($$^{137}$$Cs/$$^{210}$$Pb)から、事故由来の放射性セシウムが吸着した福島周辺の陸棚堆積物の一部が、冬季や荒天時に再懸濁して沖合へと運ばれたことが示唆された。特に、2013年秋季に観測された$$^{134}$$Csフラックスの増加は、福島沖を通過した複数の台風の影響によるものと推定された。福島沿岸の海底に蓄積した事故由来の放射性セシウムが、再懸濁によってどの程度外洋へ水平輸送されていくのかについて、継続的な調査が必要である。

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